【X(Twitter)運用ガイド⑦】X(Twitter)の運用を改善する

「X(Twitter)運用ガイド」は、アカウント運用のステップを7つに分け、運用目的からKPI、具体的な戦術まで体系的に学べるコンテンツです。

前回の「運用成果を分析する」に続き、最後の7つ目のステップである「運用を改善する」について解説します。

SNS運用において、成果分析と改善は最も重要な要素の一つです。本記事では、主要な4つのKPI指標(インプレッション数、エンゲージメント数、リンククリック数、フォロワー数)に基づく運用改善の方法を解説します。自社のX(Twitter)運用の改善に活用しましょう。

運用の改善

前回の「X(Twitter)の運用成果を分析する」で説明したKPI指標ごとの具体的な改善策を解説します。アカウントのフォロワー特性に応じて効果的な投稿内容や改善のポイントは異なりますので、自社独自のナレッジを蓄積していきましょう。

本記事を踏まえ、X(Twitter)運用ガイドの「②X(Twitter)の運用方針を決める」、「④X(Twitter)運用ルールを決める」、「⑤X(Twitter)運用を開始する」の内容を見直し、SNS運用戦略全体を改善していきましょう。

インプレッション数

1. 投稿内容の関連性が低下

  • 原因:ターゲット層にとって興味を引かない内容や、投稿が曖昧で魅力が薄れた。
  • 改善策
    • 投稿分析を強化:SocialDogの「投稿パフォーマンス」で効果的な投稿を特定し、その特徴を活かして投稿をパターン化する。
    • 様々な投稿を試す:トレンド性の高い内容やアンケートの実施、解決策を提示する投稿を作成する。
    • A/Bテストの実施:コンテンツの効果を比較し、どの形式や内容がターゲットに響くかを検証する。

2. 投稿時間帯の不適合

  • 原因:対象となるフォロワーのアクティブが少ない時間帯に投稿したため、見てもらえる機会が減少した。
  • 改善策

3. 競合投稿の影響

  • 原因:同時期に他の注目度の高い投稿やトレンドが発生していたため、埋もれてしまった。
  • 改善策
    • トレンドをモニタリング:業界のトレンドを把握し、それに沿ったコンテンツを作成する。

      • トレンドタブの利用
        • Xのホーム画面にある「トレンド」タブで、現在どのトピックが話題になっているかをリアルタイムで見ることが可能。
      • ハッシュタグの利用
        • SocialDogの「ハッシュタグ検索」を活用し、業界特有のキーワードやハッシュタグ(例:#マーケティング #DX)を検索。また、頻繁に使用されているハッシュタグを見つけて定期的にチェックする。

    • 投稿タイミングを調整:トレンド投稿が多い時間帯を避けて、適度に間を空けて投稿する。

    • 競合分析を実施:SocialDogの「ベンチマーク」で競合分析を活用し、他社が成功している投稿を分析して自社のユニークポイントを強調する。

4. アルゴリズムの変更

  • 原因:プラットフォームのアルゴリズムの変更により、投稿が優先的に表示されにくくなった。
  • 改善策
    • X(Twitter)公式情報をチェック:アルゴリズムの変更に関するガイドラインやヒントを定期的に確認する。
    • エンゲージメント重視の投稿作成:「いいね」「返信」「リポスト(リツイート)」を促す問いかけや、ユーザーが参加できるインタラクティブな要素を含む投稿を作成する。
    • 多様なコンテンツ形式を利用:動画、ストーリー、ライブ配信など、プラットフォームが推奨する形式を活用する。

エンゲージメント数

1. 投稿内容の関連性が低下

  • インプレッション数の改善策と同様

2. 一方的な情報提供に終わった

  • 原因:双方向の会話を促さない投稿が多かったため、フォロワーの反応が薄れた。
  • 改善策
    • 質問形式の投稿:フォロワーに意見を尋ねたり、アンケートを実施して交流を促進する。
    • 会話型のキャプション:「あなたはどう思いますか?」「どちらが好きですか?」など、反応を引き出す表現を活用する。
    • 返信に反応する:フォロワーの返信に積極的に返信して、エンゲージメントを深める。

3. 視覚的要素が不足していた

  • 原因:テキスト中心の投稿が続き、注目を集める力が弱かった。
  • 改善策

4. 投稿時間帯の不適合

  • インプレッション数の改善策と同様

5. 投稿頻度や内容の偏り

  • 原因 :同じような投稿が続いたことで、フォロワーが関心を失った。
  • 改善策
    • 投稿内容の多様化:トレンド、エンタメ、質問型、ニュースなど、異なるテーマの投稿をバランスよく配信する。
    • シリーズ投稿の導入:一貫性を保ちながら、続きが気になるようなシリーズ形式の投稿を試す。(例:冬服コーディネートシリーズ、マーケティングの基本)

リンククリック数

1. リンク先の信頼性不足

  • 原因:リンク先が不明瞭で信頼性が低いと判断され、クリックを躊躇された。
  • 改善策
    • リンク先の説明を明確化:リンクがどのような価値を提供するのか、投稿内で具体的に伝える。
    • 信頼性を強調:ブランド名や信頼感のあるドメインを使用する。

2. 内容がリンクと一致しない

  • 原因:投稿内容とリンク先の内容が異なっていた。
  • 改善策
    • 投稿とリンクの一貫性を保つ:投稿内容がリンク先で具体的に得られるようにする。加えてダブルチェックのフローを入れる。
    • プレビューの活用:リンク先のサムネイルやキャッチコピーが投稿内容と一致することを確認する。
    • ターゲットに明確な期待値を提示:「詳細はリンク先で確認」「○○の手順を今すぐチェック!」など、リンク先の内容を明示する。

3. リンクが埋もれる

  • 原因:長い投稿文の中でリンクが目立たなかった。
  • 改善策
    • リンクを目立たせる:投稿の最初や最後に配置するか、短文でリンクを強調する。
    • シンプルな投稿にする:文章を簡潔にし、リンクが自然に目に入るようにする。
    • 絵文字や記号を使用:「👉」や「📎」などでリンクの注目度をあげる。

4. スパム感のある投稿

  • 原因:リンクが過剰に強調され、広告感が強く信頼感が低下した。
  • 改善策
    • 自然な表現を心がける:有益な情報提供を主体にし、リンクはその補足として扱う。
    • 誠実なトーンを使用:誇大表現や過剰な煽りを避ける。
    • 投稿全体のバランスを取る:リンク付き投稿ばかりではなく、情報提供や交流投稿を織り交ぜる。

5. CTAの不明確さ

  • 原因:リンクをクリックする動機が弱い、または目的が不明確だった。
  • 改善策
    • 明確なCTAを使用:「詳しくはこちら」「今すぐダウンロード」「無料登録はこちら」など、具体的なアクションを促す。
    • 緊急性を与える:「限定公開」「本日まで」など、時間制限を設けてクリックを誘導する。
    • CTAの配置を工夫:投稿文の冒頭または最後に目立つように記載する。

フォロワー数

1. 低品質な投稿

  • 原因:誤字脱字や無関係な内容の投稿により、フォロワー離れが起きた。
  • 改善策
    • 投稿前の見直し:投稿前に内容を再確認し、誤字脱字や不適切な表現を修正する。

2. 過度な宣伝投稿

  • 原因:スパムと感じる頻繁なプロモーション投稿が信頼を損ねた。
  • 改善策
    • 情報提供型の投稿を増やす:有益な情報やフォロワーが楽しめるコンテンツを優先する。
    • 宣伝とその他の投稿の比率を調整:宣伝は全投稿の20%以下に抑え、自然な形で紹介する。

3. トーンの不一致

  • 原因:フォロワーの期待にそぐわない投稿スタイルや内容により、フォロワーの違和感が生じて離脱につながった。
  • 改善策
    • 一貫性のあるトーンを確立:アカウントの目的やターゲット層に合わせた言葉遣いやスタイルを維持する。

4. 長期間の更新停止

  • 原因:投稿が少なすぎることで、アカウントの存在感が薄れた。
  • 改善策
    • 投稿スケジュールを確立:定期的に投稿できるように計画を立てる。

5. 返信や対応の遅れ

  • 原因:ユーザーからのメッセージやリプライに反応しないことで、フォロワーの満足度が下がった。
  • 改善策
    • 迅速な対応を心がける:メッセージ(DM)や返信に24時間以内に反応する。
    • エンゲージメントを促進:フォロワーの投稿に返信やいいねを積極的に行う。

6. 炎上やネガティブなイメージ

  • 原因:投稿内容や運営方針による批判を招くことで、フォロワーが減少した。
  • 改善策
    • 事前チェック体制の強化:投稿前に内容を慎重に確認し、誤解を招く表現を削除する。加えて、ダブルチェックのフローを入れる。
    • 迅速な対応:批判や炎上が発生した場合、早急に誠実な対応を行う。

7. フォロー戦略の不備

まとめ

「X(Twitter)運用ガイド」では、アカウント運用の7つのステップを詳しく解説しました。X(Twitter)運用において、最も重要なのは分析と改善です。この記事の内容を実践し、継続的な改善を通じてアカウントの成長を実現しましょう。

最適な投稿内容やコミュニケーション方法は、アカウントごとに異なります。そのため、実際の運用を通じてしか見えてこない課題や解決策も多くあります。試行錯誤を重ねながらアカウントの運用ナレッジを蓄積することが成功への近道となります。

これまで紹介した7つのステップを活用し、継続的な改善を通じてアカウントの長期的な成長を目指しましょう。