【X(Twitter)運用ガイド⑥】X(Twitter)の成果を分析する

「X(Twitter)運用ガイド」は、アカウント運用のステップを7つに分け、運用目的からKPI、具体的な戦術まで体系的に学べるコンテンツです。

前回の「運用を開始する」に続き、今回は「成果を分析する」について解説します。

SNS運用において、成果をデータで分析することは最も重要な作業です。本記事では、4つの主なKPI指標(インプレッション数、エンゲージメント数、リンククリック数、フォロワー数)に基づいた成果の分析方法について順に解説します。

成果の増減要因を詳しく解説していますので、自社のX(Twitter)運用分析にぜひ活用してください。

KPIに基づいて成果を分析する

ここでは、成果の分析とKPIの増減要因を踏まえて「投稿分析(効果的な投稿を見つける作業)」を実施する方法を解説します。

効果的な投稿は再現性があるため、その特徴を明らかにすることが重要です。定期的な投稿パターンを作り、社内でドキュメント化することで、X(Twitter)運用をより効果的に進めることができます。

参考:投稿分析の詳細は「投稿を分析する方法〜基礎編〜」で解説しています。

KPIの増減要因と投稿分析により効果的な投稿を見つけ出し、継続的に高いインプレッションとエンゲージメントを生み出す運用を目指しましょう。

インプレッション数

投稿がどれだけの人に表示されたかを確認する認知拡大の指標

  • SocialDogでインプレッション数を確認してレビューする

    https://help.social-dog.net/hs-fs/hubfs/スクリーンショット 2024-09-10 16-00-26 (1)-png.png?width=688&height=202&name=スクリーンショット 2024-09-10 16-00-26 (1)-png.png

  • インプレッション数の増減要因について、以下に具体例を示します。

    • 増加要因
      1. 投稿内容の関心が高い:話題性のあるテーマ、タイムリーな情報、またはユニークな視点が共感を呼び、多くの人にリーチした。
      2. 適切な投稿時間帯の発見:特定の時間帯に投稿したことで、ターゲット層がアクティブなタイミングを見つけた。
      3. ハッシュタグやトレンド活用の効果:人気のハッシュタグやトレンドに関連付けた投稿が、幅広い層にリーチした。
      4. リツイートやいいねによる拡散:他のユーザーからのエンゲージメントが高まり、投稿がより広範囲に届いた。
    • 減少要因
      1. 投稿内容の関連性が低下:ターゲット層にとって興味を引かない内容や、投稿内容が曖昧で魅力が薄れた。
      2. 投稿時間帯の不適合:対象となるフォロワーのアクティブが少ない時間帯に投稿したため、見てもらえる機会が減少した。
      3. 競合投稿の影響:同時期に他の注目度の高い投稿やトレンドが発生していたため、埋もれてしまった。
      4. アルゴリズムの変更:プラットフォームのアルゴリズムの変更により、投稿が優先的に表示されにくくなった。

インプレッション数を増加させるには、話題性のある内容、適切な投稿時間帯の選択、効果的なハッシュタグの活用が重要です。一方で、魅力に欠ける内容、不適切な投稿時間は、インプレッション数の減少につながります。

フォロワーに刺さる投稿内容に改善することで、インプレッション数の増加を目指しましょう。

エンゲージメント数

いいね、リポスト(リツイート)、返信などユーザーからの反応数を示し、ブランドへの関心度を測る指標

  • SocialDogでエンゲージメント数を確認して分析する

    https://help.social-dog.net/hs-fs/hubfs/image (20)-png.png?width=688&height=318&name=image (20)-png.png

  • エンゲージメント数の増減要因について、以下に具体例を示します。

    • 増加要因
      1. 投稿内容がターゲット層に響いた:内容がフォロワーや閲覧者にとって有益、面白い、または感情的に共感を得た。
      2. 行動喚起が効果的だった:「これについてどう思いますか?」「いいねを押してください!」などの具体的な行動喚起が成功した。
      3. 視覚要素の活用:魅力的な画像や動画、インフォグラフィックなど、目を引くビジュアルがエンゲージメントを促した。
      4. フォロワーの感情的な反応:喜び、驚き、怒りなど感情を揺さぶる内容が、コメントやリポスト(リツイート)を誘発した。
      5. ハッシュタグやトレンドの利用:関連性のあるハッシュタグやトレンドを使用したことで、新しいユーザーからのアクションを引き出した。
    • 減少要因
      1. 投稿内容の関連性が低下:投稿がターゲット層の興味に合わず、アクションを引き起こせなかった。
      2. 一方的な情報提供に終わった:双方向の会話を促さない投稿が多かったため、フォロワーの反応が薄れた。
      3. 視覚的要素が不足していた:テキスト中心の投稿が続き、注目を集める力が弱かった。
      4. 投稿時間帯の不適合:投稿した時間帯がターゲット層のアクティブなタイミングと一致していなかった。
      5. 投稿頻度や内容の偏り:同じような投稿が続いたことで、フォロワーが関心を失った。

エンゲージメント数を増やすには、ターゲットに響く有益なコンテンツ、魅力的な視覚要素、効果的な行動喚起が重要です。一方で、関連性の低い内容、一方的な投稿、視覚要素の不足、不適切なタイミングは、エンゲージメント数の低下を招きます。

これらの要素を分析し、エンゲージメント数の増加に繋げていきましょう。

リンククリック数

実際の行動(ウェブサイト訪問、製品購入など)に繋がる可能性が高い指標。

  • リンククリック数の増減要因について、以下に具体例を示します。
    • 増加要因
      1. キャッチコピーの工夫:ユーザーの興味を引く具体的でわかりやすい文言やファーストビューを作成できた。
      2. リンク前後のコンテンツの質:魅力的なビジュアルや動画、リンク先を説明する具体的なテキストを用意できた。
      3. 明確なCTA:「詳細はこちら」「今すぐチェック」など行動を促す言葉を使用した。
      4. リンクの位置:投稿文の冒頭や視認性の高い位置にリンクを配置できた。
      5. ターゲティング:リンク内容に興味を持つターゲット層にリーチできた。
      6. 投稿のタイミング:フォロワーがアクティブな時間帯にリンクを含む投稿できた。
      7. メディアの付加価値:リンクと関連する高品質な画像や動画を添付できた。
      8. 限定性や緊急性の強調:「本日限り」「今だけ特別」などの希少性を訴える表現が響いた。
    • 減少要因
      1. リンク先の信頼性不足:リンク先が不明瞭で信頼性が低いと判断され、クリックを躊躇された。
      2. 内容がリンクと一致しない:投稿内容とリンク先の内容が異なっていた。
      3. リンクが埋もれる:長い投稿文の中でリンクが目立たなかった。
      4. スパム感のある投稿:リンクが過剰に強調され、広告感が強く信頼感が低下した。
      5. CTAの不明確さ:リンクをクリックする動機が弱い、または目的が不明確だった。

リンククリック数を増加させるには、興味を引くキャッチコピーや明確な行動喚起(CTA)、視認性の高いリンク配置や適切なターゲティング、魅力的なビジュアルの活用が重要です。一方で、リンク先の信頼性不足や埋もれたリンク、スパム感のある投稿はクリック数減少の要因となります。

適切なタイミングとターゲットに合わせた投稿がクリック率向上の鍵となります。

フォロワー数

ブランドの信頼性や拡散力を測ることができる指標。

  • フォロワーで期間ごとの推移をグラフで確認できます(右上の赤枠部分で期間を変更できます)。

  • フォロワー数の増減要因について、以下に具体例を示します。

    • 増加要因
      1. 質の高いコンテンツ:フォロワーの興味や価値観に合った投稿を定期的に提供できた。
      2. ターゲット層にリーチするハッシュタグ:人気があり、投稿内容に関連するハッシュタグを活用した。
      3. エンゲージメントの促進:ユーザーとの会話やリプライで信頼関係を築くことができた。
      4. 他のアカウントとのコラボレーション:インフルエンサーや関連ブランドと共同で企画を実施し、新たなフォロワー層にアプローチできた。
      5. コンテストやキャンペーンの実施:フォロー&リポストキャンペーンやプレゼント企画を活用し、新規フォロワーを獲得できた。
      6. 一貫したブランディング:投稿のトーンやデザインを統一し、認知度を高めた。
      7. アカウント紹介の外部連携:ブログやメールマーケティング、他のSNSを通じてアカウントを紹介できた。
      8. アクティブな投稿頻度:適切な投稿頻度でユーザーの関心を維持できた。
    • 減少要因
      1. 低品質な投稿:誤字脱字や無関係な内容の投稿により、フォロワー離れが起きた。
      2. 過度な宣伝投稿:スパムと感じる頻繁なプロモーション投稿が信頼を損ねた。
      3. トーンの不一致:フォロワーの期待にそぐわない投稿スタイルや内容により、フォロワーの違和感が生じて離脱につながった。
      4. 長期間の更新停止:投稿が少なすぎることで、アカウントの存在感が薄れた。
      5. 返信や対応の遅れ:ユーザーからのメッセージやリプライに反応しないことで、フォロワーの満足度が下がった。
      6. 炎上やネガティブなイメージ:投稿内容や運営方針による批判を招くことで、フォロワーが減少した。
      7. フォロー戦略の不備:相互フォローを期待するユーザーへの対応不足により、フォロワーの不満を招いた。

    フォロワー数を増加させるには、質の高いコンテンツや適切なハッシュタグ、エンゲージメント促進、コラボ企画、キャンペーンの実施が効果的です。

    一方で、低品質な投稿や過度な宣伝、トーンの不一致、更新停止、対応の遅れはフォロワー減少の要因となります。一貫性のあるブランディングと適切なコミュニケーションが成長の鍵となります。

    まとめ

    本記事では、「X(Twitter)の成果を分析する」を解説しました。SNS運用において、データに基づく成果分析は最も重要な要素となります。成果の増減要因を踏まえ、自社のX(Twitter)成果を分析しましょう。

    SocialDogの活用で、各指標の可視化と分析が簡単に実施できます。設定したKPIに基づいて継続的な改善を行い、効率的なアカウント運用を目指しましょう。

    次回の「X(Twitter)運用ガイド」では、最後のステップである「X(Twitter)の運用を改善する」について解説します。